レッグ・カルべ・ペルテス病(大腿骨頭壊死症)

こんにちわ。獣医師の岩屋です!

秋を通り越して冬に一気に突入しましたね🥶


今回は当院でも診断や治療の機会が多い病気のお話です🦴

若齢期の小型犬に多いレッグ・カルべ・ペルテス病(大腿骨頭壊死症)

読んで字の如く、大腿骨の骨頭:が壊死してしまう恐い病気なんです💦

人間でも同様の病態(:特発性骨頭壊死症)があり、国の指定難病に登録されています。

病因:

大腿骨の大腿骨頭に栄養を供給している血管が減少し血液供給が途絶えたその結果

大腿骨頭が虚血し壊死(死んでしまう事)が生じます。


血流阻害の原因については解明されていません

ホルモンの影響、遺伝的因子、解剖学的形態、関節包内圧、および大腿骨頭の梗塞形成

など様々な要因が可能性として考えられています。

好発犬種:

トイ・プードル、ダックスフンド、チワワ、パピヨン、ミニチュアピンシャー、ポメラニアン、ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリアやパグ、狆、トイマンチェスター、ジャックラッセルテリア

症状:

レッグ・カルベ・ペルテス病では股関節の伸展時(後肢をうしろへ引く)に疼痛を示します。


また、大腿骨頭の壊死が進むと頻繁に壊死部分で骨折や関節炎等が起きるため

疼痛によって犬は罹患した足を使用しなくなり筋肉量が減少し、後肢が細くなります。

また犬を後肢だけで二本足にして立たせた場合、股関節大きな力が加わるため罹患している側の足をあげようとします。

診断:〜症例紹介〜

3歳 雄のトイプードル 

生後6ヶ月ほどからたまに右後肢を挙上することがあったとの主訴で来院。

診断には身体検査、X線画像撮影(場合によってはCT検査)が用いられます📸


股関節のX線撮影では、大腿骨頭の変形、透過性の低下等の所見(写真の赤○部分)から

疾患中期以降の犬では診断を下す事が可能です。

(疾患の初期段階ではCT検査を行って初めて診断が可能になる事もあります。)

治療:

この病態では内科的治療(鎮痛薬)での跛行の改善は25%以下とされ、一般的には治療成績は悪いとされています。

その為、外科手術(大腿骨頭切除、股関節全置換術)が行われることが多いのです。

骨頭切除による疼痛緩和を目的とした手術では84〜100%の治療成績が報告されています。

先ほどの症例は飼い主との相談の上、疼痛緩和を目的とした写真⬆︎のような骨頭切除を行いました。

この術式では最終的な歩行に至るまでの時間はかかることがありますが、しっかり足をついて歩けるようになります。

まとめ:

小型犬で多いこの病気は、同様に多い膝蓋骨脱臼と勘違いされることがあります。

膝をかばって足を挙げている“と思っている飼い主さんにもよく遭遇します。

心当たりのある方はぜひ診察にて、ご相談下さい。セカンドオピニオンも受け付けております。

※当院は予約優先制です。診察をご希望の方は事前にご連絡いただけますようお願い致します。
TEL 072−350−5831

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