こんにちは☀️ なかもず動物病院です。
こんな雨の日ですが・・・
今日は、先日晴れて治療を終了した子猫ちゃんのお話をさせていただきます😸
この子は『漏斗胸(ろうときょう)』という病気でした。
漏斗胸とは、
胸の真ん中を走る胸骨が心臓の方へ食い込んでしまい、呼吸が苦しくなる病気です。
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このレントゲン画像は当院に初めてこられた時のものです。
胸骨が上方向に大きく食い込んでいるのがわかるでしょうか?
(※点線が正常な胸骨のラインです。)
![](https://nakamozu-ah.com/wp-content/uploads/2019/09/15765D71-C242-47A3-B068-64A1E2BB6237-513x1024.jpeg)
外から見ると、胸の部分で大きく凹んでいるのがわかりますか?
この病気の子が皆手術をしないといけないわけではありませんが、
この子の場合は 変形の程度がひどく、呼吸困難の症状が現れていたため、
手術をすることになりました😿
手術は、
お腹と胸を開けて、食い込んでいる胸骨を引き戻し、それを皮膚の方へ縫い付ける方法で行いました👨⚕️
皮膚に糸が食い込まないように、プラスチックで作ったベストをつけて、そこに結びつけます。
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これが術後のレントゲンです。
胸に食い込んでいた胸骨が下に引っ張られているのがわかりますか?
(※点線が 手術前の胸骨のラインです。)
![](https://nakamozu-ah.com/wp-content/uploads/2019/09/F527555F-2B8B-4252-9CDE-97CF1A7B4D7B-576x1024.jpeg)
こんなプラスチックのベストを装着します。
自分で糸を切ってしまわないように この上にお洋服を着てもらい、1カ月くらい待ちます👗
この子はまだ4ヶ月齢で成長期のため、
1カ月もすると、胸骨が矯正された状態で体が大きくなり、胸が次第にひらいてきます。
ただ、今回は、以前からごじらせていた鼻炎が治りきっていなかったため、長めに2ヶ月間つけておいてもらいました。
![](https://nakamozu-ah.com/wp-content/uploads/2019/09/A3A383F0-B74D-4952-B0E7-630A6ECED422.jpeg)
これが2ヶ月後のレントゲンです。
しっかり胸が開いて、肺がふくらむようになりました✌️ これでもう大丈夫!
お母さんの頑張りもあって鼻炎もだいぶ落ち着き、
初めは4ヶ月齢で850gしかなかったちびっ子が、今や1.7kgのやんちゃ娘になりました😼
これからも元気に大きくなってね〜!
⚠️この子のように 仔猫で胸が凹んでいて、呼吸が苦しそうな場合には
お早めに近くの動物病院までご相談ください。
成長期のうちに手術ができれば、今回のように、良い結果が得られることも多いです👨⚕️
院長 寺前
![](https://nakamozu-ah.com/wp-content/uploads/2019/09/9B565034-0E72-4AAD-ACF9-048C1FDFA98D-1024x400.jpeg)